薬を飲んでいる女性と鼻をかんでいる女性
マスクをかける男性

花粉症は春や秋といった特定の季節になると発症し、くしゃみや鼻水などの辛い症状を引き起こします。一度花粉症になってしまうと、翌年も同じ時期に花粉症の症状が現れるのが特徴で、なかなか治りにくい症状でもあります。そして一つの花粉だけが原因ではなく、春ならヒノキやスギの木、秋ならブタクサやヨモギ、カモガヤというように原因となるアレルゲンが違います。そのため、春と秋の花粉にアレルゲンがある場合は、アレルギー反応が出てしまうのです。

花粉症の症状とは?

花粉症には、4大症状と言われるものがあり、鼻水やくしゃみ、鼻づまりや目のかゆみが主なものです。このうち花粉というアレルゲンに接してすぐに反応が出るものは鼻水やくしゃみ、目のかゆみでこれらを即時相反応と言います。一方の鼻づまりはある程度症状が出てから感じることが多く、遅発相反応と呼んでいます。

花粉症を訴える人が増える季節は、スギ花粉が影響している人が多いため春なのですが、春先はまだまだインフルエンザが流行している時期でもあり、一般の風邪になってしまう人も多い頃です。そのため風邪と見分けがつかないことがあるのですが、花粉症の場合、くしゃみの回数は1日に7回以上になり、連続して発することが多いのに対し、風邪の場合は1日に数回で、しかも単発で治まってしまうことが多いです。鼻水も花粉が原因であると、さらさらとした水のようなものが出ますが、ウイルスなどが影響している場合は、少しねばねばとしており、垂れてくることは少ないです。目のかゆみについても風邪やインフルエンザの時にはあまり感じません。

ただ、鼻水については蓄膿症とも言われる副鼻腔炎へと変化してしまうことがあり、副鼻腔炎になると黄色みを帯びたねばねばとしたものになるので、一概に判断できない部分もあります。

花粉症は症状が出る前に先手として治療を開始した方が、後に花粉の飛散量がピークになったときに症状を軽減したり発症を遅らせたりすることができますし、医療行為としても症状が出る前からの治療が認められています。きちんと予防をすることで、くしゃみなどが出る期間を短くしたり、最盛期になったときに使用する薬の量を減らしたりすることもでき、予防をした人の約半数に症状の軽減が認められたという報告もあります。花粉の量は前年度の夏の気候がどのようであったかによって翌年の花粉の飛散量が決まるので、情報を早めにキャッチし、対策を講じていくと良いでしょう。

なお、予防を行う場合は花粉が飛散する2週間前から抗ヒスタミン薬を服用して治療を開始していきます。この時点ではくしゃみなど何も起きていないことが多いですが、抗ヒスタミン薬をきちんと服用することが大切です。人によってどういったことが辛いのかは違うので、医師に相談をしながら進めることが大切で、途中でやめてしまうと効果はほぼなくなってしまうので、必ず服用するようにします。

花粉症になる原因は何?

花粉症になるメカニズムを説明します。
花粉が目の粘膜や鼻の中の粘膜に付着した場合、人間の免疫反応として体の中に花粉に対する抗体ができますが、するとヒスタミンなど炎症やかゆみを引き起こす化学伝達物質を蓄えているマスト細胞にその抗体が付着します。こういった花粉の接触の機会が多ければ多いほど抗体が付いたマスト細胞が増加し、ある一定の量までマスト細胞が増えてしまうと、アレルギー反応が起こる一歩手前の状態になってしまいます。そうすると、いつアレルギー反応が起きても良い状態で、そこに新たな花粉が侵入してしまうと抗原抗体反応が起き、マスト細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が放出され、目のかゆみやくしゃみといったことが起こります。

つまり、人間にとっては正常な免疫反応で、異物の侵入を食い止め、排除しようとしてアレルギー反応が起きているのです。ただし、一歩手前の状態になっていても、それが数年続く人もいれば、すぐにアレルギー反応が出てしまう人もいて、個人差があります。そして一度アレルギー反応が出てしまうと、その状態がキープされてしまい、抗体も覚えているため毎年くしゃみなどが現れてしまう、というメカニズムになっています。

花粉症の原因となるアレルゲンは、春はスギやヒノキ、シラカバの木で、秋はブタクサやヨモギなどの雑草があり、スギやヒノキは全ての木から花粉が放出されるのではなく、ある程度樹齢が経ったものから飛散されます。近年ではちょうどスギやヒノキが大きくなり一定の樹齢に経ったので花粉量が増えているのです。花粉に触れる機会が多ければ多いほど花粉症になるリスクも高くなるので、できるだけ花粉が飛散する場所には近づかないようにした方が良いでしょう。

そして、発症する原因はこのかゆみなどをもたらすヒスタミンであるので、治療を行う場合は抗ヒスタミン薬を使用して軽減していかなくてはなりません。治療としては、対症療法が主となっており、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を用いてアレルギーを鎮め、それでも効果がない場合はステロイド薬などを用いていきます。個人差があるだけでなく、毎年花粉の飛散量も変わっているため、その年に合った治療を行うことが大切なのです。